こんにちは!元バッパーです!
僕の実家では母が‘‘パピーウォーカー‘‘として盲導犬候補のラブラドール・レトリーバーの子犬を預かっています。委託期間も約半分が過ぎ、だいぶ大きくなりました。できることもどんどん増えて、徐々に大人に近づいているんですね。
僕も休みの日や、母がどうしても出かける用事があるときには実家に行って、一応パピーウォーカー風情な感じでお世話をしています。まだ小さかったときはなかなか‘‘できないこと‘‘も多くて大変な部分もありましたが、今はだいぶ落ち着いてきましたし、将来が楽しみです。
さて、この記事ではこの半年弱の間で僕が感じた、パピーウォーカーとしての注意点を10個まとめていきます。パピーは盲導犬候補生ですが、基本的にはペットとして子犬を飼っている一般の方にも役立つ内容になると思います。
パピーウォーカーになる方法や、うちの母がパピーウォーカーになったきっかけについてはこちらの記事をご覧ください。
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目次
人の食べ物を与えない
好奇心旺盛な子犬。特にラブラドールは好奇心の塊のような犬種なので、やっぱり人の食べ物にも興味津々。食事中にそっと近づいてきて‘‘もの悲しそうな顔‘‘で見つめてくることがあります。おねだりをしているんですね。
ただここで可愛いからといって人の食べ物を与えてはいけません。そもそもネギ類等、犬が口にしてはいけないようなものもあるので、間違って与えてしまうようなリスクを冒してはいけませんよね。
また将来盲導犬になったとき、利用者が食事をする際にはじっとしていないといけませんし、仮に人の食べ物に関心が向いてしまうようでは、利用者を助けるという役割を果たすことはできません。子犬のころから「盲導犬としての素養」を養ってあげるのがパピーウォーカーの役割です。
間食を与えない
また食べ物に関する部分ですが、間食についても与えないようにしましょう。
こちらも将来盲導犬として働く子犬の姿を想像してください。盲導犬は決まった時間に食事をとります。利用者の生活ルーティーンやリズムを崩さないようにするためです。そのため子犬のころからなるべく決まった時間にエサを与えるようにして、しっかりとルーティーンに慣れさせていかなければなりません。
間食はそういったルーティーンを壊してしまうことにつながります。僕もわかちゃん(うちのパピー)が可愛くて仕方がないですが、おねだりをしてきたとしても、心を鬼にして間食は与えないようにしています。
‘‘待て‘‘ができるようにさせる
‘‘待つことができる‘‘というのも盲導犬として重要な要素になります。普通の犬が「気になったり」「興味をもつ」ようなものであっても、盲導犬は反応をしてはいけません。もうお気づきのとおり‘‘利用者が最優先‘‘ですから。
しかし子犬は興味を持ったものに対し、すぐに行動を起こします。これについては正直致し方ないので、なるべく興奮させないようにしましょう。そこで母や僕は食事の際に‘‘待て‘‘をさせています。まずはこのようにしましょう。
- エサの入った皿を床に置こうとする
- 子犬、ハイテンションで皿に飛びつこうとする
- 皿を床に置く素振りを見せた上で「待て!」とコールし、皿は床に置かない
- 子犬困る、1に戻る
この1~4を繰り返します。初めはいくらやっても待つことはできないので、何回かやったらあきらめて、「よし!」と必ずコールした上で食べさせるようにしましょう。最初から‘‘待て‘‘ができる子犬はいません。しかしこれを繰り返しているとどうでしょう?
いつか必ず、皿を床に置いても飛びつかず、こっちの目を見つめて‘‘待ってくれる瞬間‘‘が来るのです!床に皿をおいてから数秒、しっかりと待ってくれたら「よし!」とコールして食べさせてあげましょう!
このときオーバーアクションで子犬を褒めてあげましょうね!褒められると子犬も嬉しいし、‘‘待て‘‘をすれば褒められるということも覚えるからです。うちではこのようにして‘‘待つことができる‘‘素養を少しでも育めるような工夫をしています。
甘噛みをさせない
甘噛みも致し方ない部分はあります。特に子犬は歯の生え変わりが近づくと甘噛みが激しくなるものですが、写真のようなおもちゃを与えて噛ませるようにしましょう。
そして特に人に甘噛みをしたときは必ず叱るようにしましょう。「ダメ!」といった言葉を使い、なるべく低い声で子犬が怖がるくらいにやってしまって構いません。これも「なんで?」という顔をして、人から離れていきおもちゃを噛み始めたりするものですが、人を噛むのはいけないことなのだと、しっかりと覚えさせるように繰り返しましょう。
小さい頃はしきりにおもちゃを噛み続けていますし、人への甘噛みもなかなかおさまりませんが、ここは根気よくいきましょうね!徐々に大人になっていくにつれて甘噛みもおさまってきますし、そろそろ生後8か月を迎えるうちの‘‘わか‘‘も、今では人に甘噛みすることはほとんどなくなりましたよ。
吠えさせない
もともとラブラドールは小型犬のようにぎゃんぎゃん吠えまくることはない犬種ですが、そうはいっても子犬の場合は吠えることもあります。
何かのきっかけで興奮したりしたときに吠えることがありますが、この場合はまずは興奮する原因となっているものを取り除き、このときも「ダメ!」といった言葉で叱るようにしましょう。
例えばうちの‘‘わか‘‘は、動物の姿をした人形に対して興奮しよく吠えていましたが、その人形を隠して、少し叱ると家の中で吠えることは無くなりました。もちろん散歩中等にどうしても周りの刺激で吠えてしまうこともありますが、ここも根気よくしつけていきましょう。
散歩は横を歩かせる
これはパピーに限ってではありませんが、散歩のときは必ず横を歩かせるようにしましょう。
小さいときは人間を無視して興味のあるものに突っ込んでいきますが、リード(首輪につながっているひも)でうまく制して横を歩かせることで、人間に対する忠誠心を養ってあげるのです。
拾い食いをさせない
ラブラドールはとても食欲旺盛な犬種なのでなんでも食べます。特に散歩中は地面に落ちているものに気を付けて、拾い食いをさせないようにしましょう。うちの‘‘わか‘‘は特に枯れ葉が好きで、小さい頃はしょっちゅうパクッといってましたが、ここもリードをうまく使って制してあげてください。
落ち着いてくるとほとんど拾い食いもしなくなりましたが、今でも散歩中に他の犬に出くわして興奮しまくったときは、他の犬とじゃれあいながら近くにある枯れ葉をバクっといくことがありますw
トイレは決まった時間、決まった場所でできるようにさせる
家に来たばかりのパピーはいろんなところにおしっこやうんちをしてしまいますが、まずは写真のような犬用トイレを用意して、ここでトイレをするようにしつけましょう。
まずしつけ方は、子犬を観察し「あ、なんとなくトイレ」かな?と思ったら、トイレの近くに連れて行って「ワン、ツー」と声をかけてあげます。「ワン」はおしっこ、「ツー」はうんちを指します。
最初は人間側の勘違いだったり、失敗することがほとんどですが、これも根気よく続けて成功したときには思いっきり褒めてあげましょう!ラブラドールは賢くて人が大好きなので、「また褒めてもらいたい!」と感じてトイレの場所も覚えていきます。
大きくなるにつれて犬用トイレはやめて、家の外で決まった時間にトイレをするようにしつけていくことになりますが、この時も「ワン、ツー」の声掛けは継続して行うようにしましょう。
人に飛びつかせない
ラブラドールは人が大好きなので、嬉しくて飛びつくこともあります。ただ将来盲導犬になることを考えると、道を歩いているときに人に飛びついて怪我でもさせてしまったら大変ですよね。
犬の愛情表現ではあるのですが、ここも心を鬼にして飛びついたときはしっかりと叱り、興奮して飛びつきたそうにしているときは、食事のときに使っている‘‘待て‘‘コールで制してあげましょう。
ソファや車のシートに座らせない
町中や電車で盲導犬を見かけることがあると思います。特に電車の中で、盲導犬は利用者の足元で座っていますよね。間違っても電車の席の上に座っている盲導犬はいませんw
つまるところ盲導犬は利用者の足元に座って待っていることが多いというわけです。そのため子犬のうちから慣れさせるためにもソファや車のシートの上に座らせず、床やシートの足元に座らせるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
「○○させない」というようなワードがほとんどでしたが、やっぱり盲導犬は普通の犬が許されるようなことも、我慢して大人しくしていなければなりませんし、興奮したり気になるものに夢中になっていては務まらないということですね。
もちろん犬にも個性があるので「できること」もあれば「苦手なこと」もあります。しかしパピーウォーカーはペットの飼い主ではなく、盲導犬の候補生を育てるという役割を持ったボランティアです。そこはしっかりと意識しなければなりません。
子犬ができないことを徐々にできるようになるように、お手伝いをしてあげるだけで構いません。最も重要なことは人間が大好きな犬になってもらうように最上級の愛情をもって接することです!神経質になる必要はまったくもってありませんし、楽しくパピーとの生活を送っていきましょう。
さて次回の記事では、以前も少し触れたお笑い芸人のトータルテンボス大村さん一家が、番組の企画でパピーウォーカーに取り組んだ10か月間の物語についてです。是非ご覧ください!
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