プレミアムフライデーをご存知ですか?
来年2月より導入される予定で、徐々に実現が現実味を帯びてきている制度なのですが・・・
- 毎月末の金曜日、
- 15時に、
- 退社させられる
としたら・・・サラリーマンや公務員、OLのみなさん、いかがですか?一方で会社経営者や、サービス業に従事しているみなさんは・・・。
いずれにせよ賛否両論ある制度ですが、この記事ではプレミアムフライデーの内容と導入が検討されている背景、導入で何が変わるのか?といったことについて詳しく解説していきます!
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目次
プレミアムフライデーの制度概要
まずは、小学生でもわかるプレミアムフライデー!
- 毎月末の金曜日が「プレミアムフライデー」
- プレミアムフライデーには仕事を15時に切り上げて会社を出る!
- 会社は従業員に「プレミアムフライデーだから帰りなさい!」と呼びかける
- 長い時間働きすぎてしまうことを防ぐねらいがある
- 早く会社を出る会社員に、お店やレストランでお金を使ってもらうねらいがある
プレミアムフライデーを簡単にまとめるとこんな感じです。小学生なら「すごいね!」と言ってくれるかもしれませんが、よくよくみると突っ込みどころが多いです。
まあプレミアムフライデーへのツッコミは、この記事の後半でまとめていくとして、次になぜプレミアムフライデーが導入されるのか?というところについて説明していきます。
プレミアムフライデー導入の背景
一部では、昨今問題になっている、長時間労働や過労死の問題を背景とする取り組みだとするような声もあるようですが、それははっきりいって違います。プレミアムフライデー導入の背景にあるのは個人消費の停滞です。
政府は平成32年(2020年)までに名目国内総生産、つまるところ名目GDPの600兆円達成を経済成長の目標としてかかげています。それを達成するために現在300兆円の個人消費を360兆円にしようとしているのですが、そのための一つの目玉政策が「プレミアムフライデー」なのです。
平成28年第2次補正予算案の概要を読めばそれがわかります。詳しく知りたい方は以下のリンクから読んでみてください。6ページ目の「産業界・地域と連携した消費需要喚起対策事業」という項です。ちょっと引用もしておきます。
事業イメージ
(~中略~)
- 例えば、各地域で行われているような消費喚起に係る取組も参考に、全国的に展開すべく、協議会を設置し、産業界・地域が地理的・時間的に一体となった消費喚起活動を展開。
- 一体的な取組とするため、ロゴ等を製作・統一し、新聞広告やSNS等を通じた全国大でのPRもあわせて実施する。
(~以下略~)
なぜここを引用したかというと、まさしくこれこそ「プレミアムフライデー」の政策にほかならないからです。
- 協議会作って全国的にみんなにお金使ってもらう運動しよう!
- 企業も地方も関係なくやろうぜ、時間も統一したいね!
- せっかくだし一体感もってやろう、ロゴ作って広告だしてSNSでもばら撒こう!
っていうことをいってるわけですよ。これ全部「プレミアムフライデー」で取り組んでいることです。
プレミアムフライデーが始まったらどうなる?(メリット・デメリット)
プレミアムフライデーだって!!!!! pic.twitter.com/RImyzg5ImT
— かわしぃ (@kawa_sea) 2016年12月12日
このように政府主導でガンガン進めていこうぜ!的なスタンスの「プレミアムフライデー」ですが、実際に始まったらどうなるんでしょうかね?
ここでイメージしてほしいのが・・・といっても大半の方ができないと思いますが(笑)、あえて申し上げるとすると「ブラックフライデー」です。「は?」って感じですよね。もちろんご説明しますよ、ブラックフライデー。
ブラックフライデーとは、
- アメリカの11月の第4週の金曜日、感謝祭(祝日)の翌日
- 正式な祝日ではないが、多くのアメリカ人は休暇になる
- そのため小売店では、感謝祭の売れ残りを大規模なセールにかける
- アメリカでは「小売り業が1年で最も売り上げをあげる日」といわれている
プレミアムフライデーは、このアメリカのブラックフライデーをモデルにしているのですが・・・
イメージできましたか?日本人が金曜日、早帰りして、デパート行って、「ああ、このハンドバッグ買おっと♪」とやっている姿が。僕にはできません。
・・・がしかし、一定のメリットはあります。まあ先に申し上げておきますが、そのメリットを享受できる対象は限定的です。いずれにしても以下に現状考えられるメリットと、大いに考えられるデメリットをあげていきますね。
プレミアムフライデーのメリット
- ‘‘帰れる人‘‘は15時に帰ることができる
- 金曜の午後から土日まで2泊3日の旅行に行ける(行かないかもしれない)
- 仕事を早く終わらせようとする意識が高まる(かもしれない)
- 参加・協賛企業が多く、各種イベントが盛り上がる(かもしれない)、消費につながる(かもしれない)
う~ん、申し訳ありません、こんなしょうもないものしか書き出せませんでした。なぜこのように無理やりメリットを絞り出した感じになっているか、という話ですが、それはこれから書かせていただく「プレミアムフライデーのデメリット」につながっていきます。
プレミアムフライデーのデメリット
- 帰れる人→公務員や大企業の社員だけ
- 小売り業界・外食業界の人→むしろ毎月末の金曜日の仕事が増える
- そもそも生産性が低いと仕事は早く終わらない→無理に帰ってしまうと、他の日にしわ寄せが来る
- 早く帰れた人→「超疲れた、帰って飯食って風呂入って寝よ」ってなる
- プレミアムフライデーのキャンペーン・広告費→2億円、税金
ざっと挙げるだけでもこんなもんですね。このようなデメリットをみてみていかがでしょう?かなり腑に落ちるんじゃないですかね?ここからは少しずつ個人的な主張が入ってきます。
ええと、なんというかプレミアムフライデーの政策だと、個人消費の問題はどうもならないと思うんですけど・・・そもそもの「働き方」や「消費者の嗜好・思考」の変化に、官民が全力で考えて対応していかないと、個人消費なんて伸びていかないでしょうよ。
むしろ個人消費伸ばしたいなら、働いていてこれから資産を形成する現役層じゃなくて、お金ため込んでる高齢者や年金生活者にアプローチするような政策をしっかりと考えて実行していかないとダメなんじゃないの?って思います、個人的には。彼らがお金使えば、働いている現役層に回ってくるんだから。(まあ企業が搾取して内部留保ためこんで、回ってこないかww)
ということで、プレミアムフライデーが始まるとどうなるか、一文でまとめてみましょう!!!
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いいことはなにもない、税金が2億円使われるだけ!!!
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プレミアムフライデーに関する議論
プレミアムフライデーの実施方針・ロゴマークが決定しましたhttps://t.co/2HcZaReGp8 pic.twitter.com/yAQrPBCYBL
— 経済産業省 (@meti_NIPPON) 2016年12月12日
ということで先ほどの一文は僕の主張だったわけですが、やはり様々な意見や議論が噴出しているので簡単にまとめてみましょうか。
プレミアムフライデー賛成・推進派の意見
少し早めに仕事を終えて、
いつもより長い金曜を楽しむ。
やってみたかったことを体験したり、
欲しかったものを探しに行ったり。
友だちと2.5日旅に出るのも、
夕方からゆっくり家族と食事もいい。
街中でさまざまな新しい豊かさが始まります。
月末の金曜日は、早めに仕事を終えて豊かにすごす。
それがプレミアムフライデーです。
新しく生まれる時間の使い方は、さまざま。
普段はできないことをする。行けなかった場所へ行く。
大切な人と過ごす。新しい出会いを探す。
そのすべては、新しい豊かさへと繋がっています。プレミアムフライデーとは|プレミアムフライデー(Premium Friday) 月末金曜は、ちょっと豊かに。
プレミアムフライデーは、国や地方自治体、民間企業やNPO、そして一人一人の生活者が、一緒に作っていくプロジェクトです。
「自分なら、どうやって過ごすだろう。」を想像してください。
一人一人の思いが繋がって、広がって、新しい豊かさが生まれるのです。プレミアムフライデーとは|プレミアムフライデー(Premium Friday) 月末金曜は、ちょっと豊かに。
やばい、1時間くらいTwitterやらYahoo!ニュースのコメント欄やらがっつり眺めたんですけど、公式さんしか前向きなコメントが見つかりませんでした。リサーチ力が足らず誠に申し訳ございませんが、一応公式さんの文面を引用させていただきます。
プレミアムフライデー反対派の意見
>Q2.別の日に仕事をこなさなければいけなくなるのでは?
>
>経産省「負担があるのであれば、プレミアムフライデーに参加しなくてもいいと思っています。はい、解散 #プレミアムフライデーhttps://t.co/Pa8Jlsx9M2
— でいどり@いけないボーダーライン (@daydream_model3) 2016年12月13日
プレミアムフライデーを考えた人はお子様なんだろうか?
その1日早く帰れといったところでどうなるの?
それならちゃんと定時で毎日帰れるようにして給料あげたほうがよっぽど効果あると思うよ?#プレミアムフライデー— ししょー@嫁と子供大切 (@shisho02983) 2016年12月13日
#プレミアムフライデー って、高給取りの大企業の従業員を社会的に接待して、お金を使ってもらいましょうって案ですよね。
お金を持ってる人が消費行動するのはいいことだと思う。
けど、貧しい人たちは今以上に働かなくてはならないし、使うお金も時間もないというのは辛い。— akita_komachi (@antiMulti) 2016年12月13日
#プレミアムフライデー
社員「やったー!15時退社うれしー!!!」
社長「いやいやいや。残業ね。」
社員「え」
社長「もちろんサビ残ね」
社員「」
とかありそう— えびあづ (@Yabi1115) 2016年12月13日
早く帰れたから買い物するって考えが昭和過ぎて引く。買い物なんてね、する人は何時に帰ってもネットで買うし。お金ないから買い物しないだけなんだわ… #プレミアムフライデー
— きなこ@筋トレ中 (@hicky981) 2016年12月9日
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ああっ!す、すみません!!ぼ、僕のリサーチ不足で、否定的な意見しか見つかりません!!
はい、ほかにもいろいろと「プレミアムフライデー」の、政策としての脆さ・弱さなどを懸念するようなトーンの記事が多いです・・・
まとめ&再度主張
いかがでしたか?何かと話題のプレミアムフライデーは来年2月の月末金曜日から実施されます。
お勤めの企業や団体の方でも動きがある方がいらっしゃるかもしれませんし、「うちにはな~んの関係もないな」という方、はたまた「なんだよ、月末週の金曜忙しくなるだろうよ!」という方まで・・・
いずれにしてもプレミアムフライデーに、2億円の予算が投入されることに変わりはありません。公式サイトだってキレイなだけで中身なんにもないですよ。きっとロゴデザインやキャッチコピーなんかに、「びっくら万円」がかけられているんです。僕たちの税金で、総額は2億円。
まあ僕個人としては、もうちょっとしっかりと税金を使ってほしいと思っちゃいますね。
ということで長々とお読みいただきありがとうございました。この記事を気に入ってくれたり、賛同していただいた方は、関連記事の下のSNSボタンを使ってシェアしてくれると嬉しいです。本当にありがとうございます。
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